タイシンブログ
【代々木校】土方先生より「日体大世田谷校舎のオープンキャンパスに行ってきました」
カテゴリ:タイシン代々木校
公開日: 2024年6月17日 17:06
代々木校の土方です。
2週間ほど前になりますが、6月2日日体大世田谷校舎のオープンキャンパスに行ってきました。
前回3月24日に続き、今回のオープンキャンパスでも、入試説明会で令和7年度の入学試験の変更点が発表されました。
体育進学センター実施の「大学別入試対策説明会・日本体育大学」でも主な変更点をお話しておりますので、タイシンのHPで申し込んで、ご参加していただければ幸いです。
6月2日OCで楽しみにしていたことがあります。
前回のOCの日、奇妙なものを目撃し、もう一度見られるのではないかと期待していたのです。
しかし、残念なことに目にすることはできませんでした。
3月24日、世田谷キャンパス近くの深沢高校付近を歩いていた時のことです。
鮮やかな緑色をした、鳥のようなものがぱっと視界をかすめました。
ワカケホンセイインコ
瀟洒な住宅の庭の高い木の枝に見慣れない鳥が2羽止まっている。
30~40㎝はあろうかと思われる大型の緑色のインコです。
見渡すと電線に5~6羽、フェンスにも数羽、家主が作ったであろう野鳥用の餌台らしきところにもいます。
宅配業者のトラックが通りかかると、群れを成して一斉に飛び去っていきました。
全部で20羽近くはいたでしょうか。
ペットとして飼われていたインコやオウムなどが捨てられたり、逃げ出したりして、関東地方の郊外、東京都内でさえ繁殖しているというニュースをこれまでに幾度か聞いたことはありました。
ですが、これだけの数を実際に目撃したのは初めてでした。
調べてみると、ワカケホンセイインコという名で、インド南部やスリランカ原産の鳥だとわかりました。
日本の都心には天敵となるタカなどの大型の猛禽類もいない。
また、このインコが元々比較的寒さに強いというところに、地球温暖化も加わって、野生化し、数を増やしているようなのです。
日本鳥類保護連盟によると、東京都内で1000羽を超す群れが発見されたこともあるとのこと。
見た目はとても可愛らしいのですが、原産国では農作物を荒らす害鳥として扱われているそうで、日本でも被害が報告され始めているようです。
このインコは「キャア、キャア」と愛嬌のある声で鳴くそうですが、声の大きさが問題だそうで、インコの中でもトップクラスだとか。
そうだとすると、今以上に数が増え、大きな群れが増えるとなると、騒音被害も出てきそうな気がします。
ワカケホンセイインコと同じく在来種でなく、外来種の鳥で、その声がここ数年、春から初夏にかけてよく聞かれるようになったものに、ガビチョウ(画眉鳥)があります。
ガビチョウ
「画眉」とは「描かれた眉」という意味です。
この鳥は目元が非常に特徴的で、目の周辺及びその後方に眉状に伸びた白い文様があります(エジプト神話の天空神ホルスの目に何となく似ています)。
大きな目の隈取りが名の由来なのですが、その容貌よりも特徴的なのは鳴き声です。
初めて聞いたとき、そのエキゾチックで、奇妙な歌声に、一体どんな鳥が鳴いているのかと、好奇心を大いに掻き立てられました。
何とも説明しがたい複雑な声なので、興味のある方はネットで探して聴いてみて下さい。
毎年春は、自宅周辺で鳴くウグイスの声に心和まされてきましたが、ここ数年はガビチョウの方が優勢といった感じです。
春先から初夏にかけて繁殖期で、非常に頻繁にさえずる時期なのだとか。
今年はホーホケキョの声はどこへやら、ガビチョウの声しか記憶にありません。
調べてみると、九州、中部、南東北、関東地方に主に棲みつき、東京都内では八王子市や高尾山、私の住んでいる町田市などが特に繁殖している地域だそうです。
そういえば、昨日の朝もガビチョウが番いで仲よく庭先をぴょんぴょん飛び跳ねていました。
ワカケホンセイインコのように可愛いらしくはないけれど、その珍妙な歌声で人の関心をひくガビチョウは、元は中国南部から東南アジア北部にかけて自然分布する鳥で、日本には江戸時代から愛玩鳥として持ち込まれ始めたそうです。
1970年代の飼い鳥ブームに乗って大量に輸入されたものが80年代から野生化し始め、今では「日本の侵略的外来種ワースト100」に指定されている「害鳥」となってしまいました。
有害な外来種に数えられているのは、繁殖力が高く、在来種の生息地域の生態系を破壊し、個体数を減少化させているからだそうです。
独特な鳴き声も耳障りと感じる人が多いらしく、ガビチョウのイメージは概ね好ましいものではありません。
地球温暖化による環境の変化が、日本の生態系に大きな影響を与えて、生息する動植物の盛衰を左右し、勢力分布図をだいぶ変えてきていることは言うまでもありません。
これまで国内では繁殖が難しいとされていた動植物が、身近に存在するようになりました。
繁殖力の強い外来種の増加と、それに圧倒される在来種の減少が目につくようになり、外来種=悪というイメージが浸透しているように思います。
外来種には確かに、地域の自然環境に多大な影響を与え、生物的多様性を脅かし、人間にも害を及ぼすもの=「侵略的外来種」があるのは事実です。
カミツキガメ、ミシシッピーアカガメ(通称ミドリガメ)、アライグマ、ハクビシン、ヌートリアなどといった名前が即、頭に浮かびます。
ですが、それらの生物は原産地域においてなら、有害生物ではありません。
彼らをあるべき環境から引き離し、あってはならない環境へ放置して「悪」にしてしまったのは、人間という生物です。
むしろ彼らは被害者でしょう。
先の「日本の侵略的外来種ワースト100」は、日本生態学会が定めた日本にいる外来種のなかでも、特に生態系や人間活動への影響が大きい生物のリストですが、興味のある方は一度見て欲しいと思います。
「なんでこの生き物が⁉」と驚き、首をかしげることが多いかと思います。
私はリストを見て、何とも言い難い嫌な気持になりました。
リストに載っている多くものたちが「冤罪」です。
また、とはいえ、それらのものによって永く日本の風土を形作り、文化を彩ってきた動植物たちが、隅に追いやられ、あるものたちは姿を消している。
責任を取るべきは人間なのに、手前勝手に生態系破壊の犯罪者のリストを作り、自分の利益や道楽のために強制的に連れてきた動植物にその罪を着せているようにどうしても見えてならないのです。
幸運のシンボルとされる四葉のクローバーでお馴染みのシロツメクサですが、在来種ではなく、江戸時代にオランダから長崎へ入ってきた外来種です。
輸入品(ガラス器など)の保護用緩衝材として、乾燥させたこの草を用いていたことから、荷物を詰める際に用いる「詰め草」、白い花が咲くので「白詰草」という名がついたそうです。
明治時代以降、牧草として導入され、繁殖力が旺盛なため全国に分布を広げました。
もしかしたら、このシロツメクサもかつて日本の在来植物を脅かし、生態系に悪影響を与えていたかもしれません。
無論、真実は時の霞のなかで失われてしまい、今ではわかりませんけれども。
6月15日は、国士舘大学多摩校舎のオープンキャンパスに行ってきました。
最寄りの小田急永山の駅前の国士舘大学のスクールバスの停留所のすぐ向こうに永山駅前緑地、通称「さえずりの森」があります。
日体大に続いて国士舘大のOCでもワカケホンセイインコをもしかしたら見つけられるかなと思ったのですが、姿は見えず。
その代わり、やはりあの声が聞こえてきました。
「あの変わった鳥の声、聞いたことあるよね?」
関野先生に聞いてみると
「うちの近くでもよく鳴いていますね、あの鳥は。」
ヒョイヒー、ヒョイヒー、ピュー、ピューとでもいうのかな。
レパートリーも豊富みたいだから、この鳴き方だけはないし。
面白いんだけど、やっぱりちょいとやかましいかな、この鳥さん。
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