タイシンブログ
【大阪校】新井先生より「『予習と復習ってどっちが大事ですか?』と訊かれました」
カテゴリ:タイシン大阪校
公開日: 2023年11月 6日 16:12
こんにちは、
大阪校国語科の新井です。
【推薦入試の時期です。大阪校の生徒たちも、指導する石川先生も面接練習に力が入ります。】
先日、ある生徒から「予習と復習ってどっちが大事ですか?」と訊かれました。
それは、そんなモンどっちも大事に決まっているのですが(笑)、勉強する項目によっては「予習をする方がより効果的な場合」と、「復習をする方がより効果的な場合」とがあるように思います。
全体的にこちらの方が大事、という性質のものではない、けっして。
私たちの授業では、現代文でいうと漢字や語句、あるいは文学史のように「暗記モノ」は、必ず授業内で小テストを実施します。
小テストに先立って予習範囲を示します。
こういう場合は予習を効果的に活かすことができます。
予習のコツってありますか?―あると思います。
たとえば国語で言えば漢字、英語で言えば単語、つまり語彙力をつけるものであれば、暗記をするために手を動かす、声を出すということはたいへん効果があると思います。
「よく見ること」は基本中の基本だとしても、「見てるだけ」で決して力は付きますまい。
字の骨組みを間違えたのであれば、百回でも千回でも書けばいいんです。
わたしはいつも授業中にこのように言います――「あんたらはどないして野球できるようになったんや?サンテレビで阪神の試合見とるだけでできるようになったんか?…ちゃうやろ?試合で使うバットを握らんと球を打てるようにはならんわな?…勉強かて一緒や。試験で使う鉛筆握らんでどないして字ぃ書けるようになんねん。しっかりせぇ」
【自己採点の後に提出された小テストに目を通しました。これから返却します。どうか復習してくれますように!】
ただ、私自身は「予習で暗記することは、あくまでも〝勉強という長い道のり〟の始めの一歩である」というふうに思っています。
予習して、演習し(問題を解い)て、そこで出た点数を見て一喜一憂して終わる人は多いです。
ここで「復習も予習も同じくらい大事だ」ということを言いたいわけです。
復習の方法としてよく「間違えたところをよく見直しなさい」といわれます。
でもどうでしょう。
これ聞くと「わぁ、復習か。イヤやなー」って思いませんか?
私は今でも思ってしまいます(笑)
きっと自分が否定されたような気分になるからなんですね。
ならば、「〇のついたものをわざわざ見直す」ほうがよいと思うのです。
まずは〇を眺めてにんまりするだけでもよい。いい気分です。
気分がいいなら、ちょっとはヤル気にもなるでしょう?勉強を。
ただ、落ち着いたところでぜひ、こう考えてみて欲しい――何でこの問題に〇ついたんやろ?――じつは「なぜ、どうやってこの問題に正解したのか」ということの根拠を本文から探し出すことは、思ったよりも難しい。
問題を解くときには、答えを出すプロセスなど意識していないことも多い。
だから、「ナゾの〇」があるはずです。
そこで、かならず正解の根拠を探し出すことに挑戦してみて欲しい。
難しいけれども、×のついた問題を見つめているよりはずっと気楽なはずです。
そして、「なぜ、どうやってこの問題に正解したのか」ということに何か「気づき」を得られれば、あとはそこで気づいたことと同じことを繰り返せば「〇の量産体制」に入ることができるはずなのです。
勉強で大事なものは、あなたの力で〇を獲得した問題なのです。
私は生徒たちによくこう言います―「あんたは〇ついた。けど友達は×になった。で、その友達が半泣きで『何で答えこうなるんかわからへん』ってあんたに聞いてきたら、どないして説明したる?それ考えながら〇ついたモンよう見直すこっちゃな」
お茶とお菓子でも用意して、〇のついた箇所をぼんやり眺めるのが、イケてる復習の仕方だと私は思っています。
ただし、鉛筆を必ず傍に置いておきましょう(競馬場のおっちゃんみたいに耳の上に挟むのもアリ)。
眺めていて気づいたことがあれば、スグに書き込みをするためです。
丁寧に書く必要はない、あなたが読めればそれでいい。
そして、その教材は試験会場であなたの大切なお守りとなるはずです。
あとは、そばに置いてあるお茶をひっくり返さないように気を付けて。
コメントする